セミナーレポートvol.6「令和4年度 調剤報酬改定への対応を見誤らないための3つのポイント 」

本レポートでは、2022年3月17日に開催されたオンラインセミナー「令和4年度調剤報酬改定への対応を見誤らないための3つのポイント 」の講演内容などをご紹介いたします。

セミナー概要

 開催日時

 2022年3月17日(木) 19:00-20:30

 対象

 薬局経営者、薬局管理者、薬局に勤務されている薬剤師の方

 内容

 「令和4年度調剤報酬改定への対応を見誤らないための3つのポイント」
 ファルメディコ株式会社代表取締役社長/一般社団法人薬剤師あゆみの会理事長
 狭間 研至 氏

加速度的に変わる調剤報酬

 狭間氏は今セミナーにおいて令和4年度改定において新設された「薬剤調製料」「調剤管理料」「服薬管理指導料」を薬剤師業務で下記のように分類した考えを示した上で、「患者のための薬局ビジョン」に沿って薬剤調製料(対物)、調剤基本料(立地)は下がり、調剤管理(機能)、服薬管理指導料(対人)は上がることが、2024年度・28年度の調剤報酬改定で続くことを予想。まずは今改定において薬局・薬剤師の業務を大きく変える必要があると呼びかけた。

✓ 薬剤調製料:医薬品の調製・取り揃え・監査
✓ 調剤管理料:調剤前に患者を薬学的に評価・記録
✓ 服薬管理指導料:服薬指導および服用後のFAF(Follow・Assessment・Feedback)

調剤管理料で変わる外来業務フロー・先服薬指導の実践

 今改定で新設された調剤管理料について、従来の調剤料(内服)と薬剤調製料+調剤管理料の点数比較を用いて解説。薬剤服用歴の記録、疑義照会、マイナポータル活用等を含めて調剤管理料であるため、薬剤調製はできるだけ効率化して調剤管理料の算定を確実に行うことが重要であるとの考えを示した。

  さらに各加算の算定を行うにあたり、薬を棚から取り出す前にチェックすることが必要であると解説。外来業務のフローに「先服薬指導」の実践を提唱。薬が出来上がってから服薬指導~会計の流れが多いが、薬が出来上がる前に調剤設計から残薬の確認、服薬指導まで行う。調剤管理の行為は服薬指導のタイミングで行うものと考えを示した。狭間氏が経営する薬局でも4~5年前からこのフローを実践しており、服薬指導の時間増加、患者待ち時間の減少など、確実に効果は出ている。

※セミナー資料より抜粋

※参考書籍:外来業務3.0バイブル (一般社団法人日本在宅薬学会)

服薬管理指導で高まる薬歴の重要性・FAF(Follow・Assessment・Feedback)の実践

 服薬管理指導料の算定に、薬剤の仕様状況の継続的かつ的確に把握、指導等の実施の要件を受けて、それら実績を薬歴に記録する必要があるため、従来の薬歴記載と比較して重要性が高くなることを強調。
 関連して、FAF(Follow・Assessment・Feedback)の概念を提唱。調剤後薬剤管理指導加算、服薬情報等提供料3、外来服薬支援料2、服用薬剤調製支援料2でも評価されると解説した。特に、従来の一包化加算に代わる外来服薬支援料2においては、単に一包化しているだけでは外来服薬支援料2は算定できず、一包化が必要な患者に対しての服薬管理の支援、医師へのフィードバックを行ってこその外来服薬支援であると考えを示した。

  薬機法改正により服用後のフォローが必要とされていたが、2020年度までの調剤報酬体系がそれに追いついておらず実態が伴わなかった。しかし、2020年度の調剤報酬改定でその体系が大きく変わり、薬剤師の業務も大きく変わらなければならないと警鐘を鳴らした。調剤、指導して記録を行うことで一区切りしていた従来とは異なり、調剤管理・服薬管理指導の実施が常について回ると考えを示した。

顧客の概念を身に付けて「立地から機能」「モノからヒト」へ

 立地依存からの脱却や薬剤師業務の対人化の流れを受けて、薬局が顧客の概念を持つことが重要だと呼びかけた。従来は医療機関の側に立地し処方箋を応需することで経営が成り立っていたが、2021年の薬局倒産件数(過去最高・内7割が販売不振)に危機感を示し、薬局の選ばれ方が変わっていく中、FAF実践を通じて薬剤師の専門性を磨き、ICTを活用して仕組み作りや、PRなどを通じて周囲に薬局の強み・存在を認知してもらうことが必要だと強調した。

 関連して、FAFの実力をつけるにあたっては、薬剤師の「知識・技能・態度」を磨くこと。また実践するための仕組みは⓵業務フローの整理と見直し。②積極的な機械化とICT化。③非薬剤師の教育と投入。を通じて薬剤師の時間・気力・体力を創出することの重要性を示した。さらに、それらにより客数・処方箋枚数は薬剤師自らが確保することが、これからの薬局経営で必要であるとの考えを示した。

※セミナー資料より抜粋

【まとめ】令和4年度改定に対応するための3つのポイント

 ①「調剤」してから考えるのではなく、考えてから「調剤」する
 ② 薬剤師のFollow、Assessment、Feedbackを実践・記録・算定する
 ③ 患者の受療行動への対応を磨き、処方箋枚数を確保する

LINEと電子薬歴を活用したフォローアップを実践 “フォロナビ”

 主催のユニケソフトウェアリサーチからは、LINEと電子薬歴が一体となった服薬フォローアップサービスを紹介。最大の特長であるフォローアップコンテンツは、東京理科大学との共同研究によりLINEによる効率的なやり取りながら、きめ細かい服薬管理が行えるように設計されており、加えて、一体となった電子薬歴を活用することでアセスメントからフィードバックまでをICTで運用することを提案した。

 41種のフォローアップコンテンツ

 糖尿病・抗がん剤・不眠症など処方内容により最適なフォローコンテンツを選択可能。自動応答によりアドヒアランスの確認等を行います。

 フィードバックレポートの作成

 フォロー内容を電子薬歴に取り込み、薬剤師によるアセスメントから、薬歴内容からフィードバックレポートの作成まで行えます。

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