セミナーレポートvol.3 「薬局業界にもたらされるパラダイムシフトへの対応 」

 本レポートでは、「薬局を含む医療現場で現在起こっているパラダイムシフトを乗り切るためのシフトチェンジ」というテーマで開催された課題解決セミナーについてご紹介します。

セミナー概要

 開催日時

 8月5日(木)19:00-20:15

 対象

 薬局経営者、薬局管理者、薬局に勤務されている薬剤師の方

 内容

 「業界大転換期を乗り切る!薬局マネジメントの劇的なバージョンアップとは?」
 ファルメディコ株式会社代表取締役社長
 一般社団法人薬剤師あゆみの会理事長
 狭間 研至 氏

開催概要

 COVID-19の感染拡大をきっかけに薬局を含めた日本の医療全体が大きく影響を受けています。患者さまが医療機関の受診を控えたためその経営を圧迫。当然ながら薬局も近隣の医療機関から発行される処方箋枚数が減少するため経営に大きな打撃を受けています。従来の門前型調剤薬局のビジネスモデルでは存続が厳しいなか、ユニケでは「薬局業界にもたらされるパラダイムシフトへの対応」と題し、最新情報のご提供と薬局経営へのヒントを見つけていただくことを目的にオンラインセミナーを開催しました。講師である狭間氏は『薬局3.0』『CIPPS』『FAF』などのキーワードを使って薬局の現状と次世代薬局のあるべき姿について解説されました。

薬局3.0実現のために、何を軸にどう変わるべきか

 狭間氏は、まず薬局の世代間移行の重要性と氏が提唱する『薬局3.0』について解説しました。『薬局3.0』とは、介護施設や在宅ケアなど調剤や薬の配達にとどまらない地域医療と一体化した新しい世代の薬局のことを指しています。超高齢化が進む日本では、これまでのように患者さまが歩いて病院に行き、その帰りに薬局で薬をもらうというやり方では対応しきれなくなります。従来の薬局単独での調剤が『薬局2.0』だとすれば、次世代の『薬局3.0』では介護施設や在宅ケアといった地域医療と連携し、そのなかで薬学的な見地から処方を検討していくことが重要であると述べました。

 また、狭間氏は『調剤薬局における3つの限界』を挙げ、今薬局が置かれている現状を参加者に伝えました。

 ⇒狭間氏はこの15年で試行錯誤しながら培った薬局経営の結果として、 『薬局3.0』実現のために在宅業務(施設)が全体の3分の2を占める、そして薬剤師よりも薬剤師以外のスタッフ(パートナー)が多い薬局を実現するに至ったそうです。

パラダイムシフトとは

 パラダイムシフトとは社会通念やあり方が劇的・革命的に変わることをいいます。それまで当たり前だったことがある時を境に突然大きく変わる・・・今全世界に猛威を奮うコロナもまさにパラダイムシフトを生む要因になっています。狭間氏はこれを<COVID-19 Induced Pharmacy Paradigm Shift>の頭文字を取ってCIPPSと名付け、「病院の隣に薬局があることが患者にとって重要ではなくなる、これは一つの大きなパラダイムシフトになるのではないか」と述べました。

 「amazonが本の通販サイトを2000年にオープンして以降、これまで書店数は半減しましたが、逆に言うと生き残っている書店も半分あり、それは地域のニーズに応えられるかどうか。ここに薬局としての学びがあります。本屋が何を変えているのか考えると薬局でもやりようがあり、そこにマネジメントの必要性があると思います」と語りました。

薬剤師としての役割を果たすことがやりがいにつながる

 セミナーの中で狭間氏は薬剤師の存在価値についても言及しました。「薬剤師と医師を分けるのは、偏差値などではなく大学で何を学んできたかということ。薬剤師が学んできたのは薬理、薬物動態、製剤です。よく考えると薬学部で学んできたことは薬が体の中に入るとどうなるかということで、薬剤師ならではの専門性を発揮して治療の質をあげていくとするなら薬を出した後を見るしかありません。そうでないと薬を出すまでの部分は機械化・ICTにとって代わられてしまいます。飲んだ後までフォローする(見て・考える)ことをやっていきましょう。」と参加者にメッセージを送りました。

  服用後フォローを行えば、飲めているか・効いているか・副作用が出ていないか、をチェックすることができます。薬剤師がフォローして、フィードバックして、アセスメントすることは薬物使用適正化における薬剤師としての専門性であり役割を果たすことにつながります。改正薬機法では薬剤師にFAF(服用後のFollow、薬学的Assessment、医師へのFeedback)を行わせる体制づくりが義務づけられています。狭間氏は、「服用後を見ることでフィードバックするときに各人の個性が生きる、個性と専門性を掛け算することで薬剤師は唯一無二の存在になる。」と語り、専門性を発揮することが薬剤師のやりがいにもつながると伝えました。  

マネジメントの重要性と今取り組むべき業務改革

 狭間氏は「コロナが引き起こした薬局のパラダイムシフト(=CIPPS)を乗り切るために薬剤師が重視すべきことは、従来の『速さと正確性』から『医師と協業する体制』に変わります。
 アフターコロナでは、薬局は機能で選ばれ、薬剤師は薬物治療支援をする医療専門職になっていくはずです」との見通しを述べ、ご自身の15年の経験をもとにマネジメントの重要性と今取り組むべき業務改革について述べられました

▲さらに詳しく知りたい方は書籍をどうぞ
「CIPPS到来! 業界大転換期を乗り切れ 薬局マネジメントを劇的にバージョンアップする」(評言社MIL新書)

 今、取り組むべき業務改革

①業務フローの見直しと整理

②自店なりの積極的な機械化とICT化

③薬剤師を支える人材の育成と投入

セミナー参加者からの声

 参加者からは、「今、薬局が置かれている大きな転換期に、我々がどう進むべきかとても考えさせられるご講演でした」「これからの薬局ビジョンが少しわかった気がしました」「時代の変化を受け止めていく必要性を認識できた」などの嬉しいお声をいただきました。弊社セミナーが少しでも現場で業務に邁進する皆さまの明日への活力やヒントになれば幸いです。

電子薬歴を活用した薬剤師の業務支援

 薬剤師の皆さまは、自らの業務に対して『より効率良く、充実した薬歴を書きたい。 (患者さまとのコミュニケーションに重点を置きたい)』『安全確実に調剤・服薬指導を行い、患者さまにお薬を届けたい』という想いで取り組まれているかと思います。弊社の電子薬歴・レセコン一体型システム「P-CUBEn」はそんな想いに寄り添いながら、皆さまの業務を支援するサービスとして開発致しました。

 可能な限り薬歴入力を効率化する

 患者さまに何を確認して・何を指導すべきか?その要点が投薬前にまとまっていることが望ましいはずです。薬歴を一見・俯瞰的に見渡して、そこから気付きを得られるように画面1枚に必要な情報をまとめました。

 患者さまに合わせた服薬指導を行う

 患者さまの状態や確認事項、前回との処方比較、薬剤ごとの情報提供は、ワンクリックでSOAP薬歴に転送を行い、新たな患者さまの主訴に対するコミュニケーションの時間を確保します。

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