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繁忙な在宅業務から脱却し、服薬フォローアップを本格的に実施
~ P-CUBE nが薬剤師のゆとりと安心をアップ ~
繁忙な在宅業務から脱却し、服薬フォローアップを本格的に実施
~ P-CUBE nが薬剤師のゆとりと安心をアップ ~
あやみ薬局
・インターハート株式会社 あやみ薬局 薬局長 稲垣先生
・湘南地域の「かかりつけ薬局」として誕生から看取りまでを支援
・「全ては患者さんのため」を企業理念に “店舗づくり” “複数ライセンスの取得”
“医薬食同源の提案” “在宅医療の取組” ほか上質な医療提供と住民の健康サポートを目指す
目次
1.
加速する高齢社会に対応できる医療を目指し、在宅業務を効率化したい
2.
訪問時は患者さんのために時間を使えるよう、課題を解決
3.
フォローアップは患者さんのメリットを視える化することで広がっています
4.
“NARRATIVE” に添った薬歴を作成し、エビデンスを活用したい
導入サービス
・電子薬歴レセコン一体型システム『P-CUBE n』
・患者服薬フォローサービス『フォロナビ』
導入の理由や成果
・薬歴の入力内容が報告書に転記され、報告書作成にかかる時間が1/2に
・疑義照会履歴検索機能を活用し、在宅業務を効率化
・フォローアップは患者さんにも価値を視える化し、1ケ月で30名に
導入の理由
加速する高齢社会に対応できる医療を目指し、在宅業務を効率化したい
-インターハート株式会社について -
神奈川県湘南地区に5店舗を構えるインターハート株式会社。社名インターハートは、「心と心をつなぐ」という意味をもっているそうです。創業当初から在宅医療に取り組み、30年以上に渡って誕生から看取りまで患者さまに寄り添う “かかりつけ薬局” として地域医療に貢献しています。企業理念「全ては患者さんのために」の実現では、薬剤師以外にもケアマネージャーやスポーツファーマシスト、生薬・漢方認定薬剤師など複数ライセンスの取得によってスキルや知識をひろげることで、様ざまな症例や服薬指導など日々の業務に活かされています。また、同社は、医療の急速かつ急激な変化に対応すべく、オンリーワン事業の展開にもグループとして取り組まれ、一層の社会貢献を目指しています。
漢方・生薬認定薬剤師やメディカルハーブコーディネーター等の有資格者が薬膳と食を提案
今回は、同社取締役/COOであやみ薬局薬局長の稲垣先生から、ユニケの電子薬歴レセコン一体型システム「P-CUBE n」について、導入の理由と成果についてお話を聞きました。
- あやみ薬局における導入前の課題を教えてください -
日々の業務でまず解決したい課題は、居宅や施設、老健を合わせてひと月に250件を超える在宅業務において、訪問報告書やフィードバックレポートなどの記録作業に時間や手間がかかっているので効率化したいと考えていました。
加速する高齢社会に対応できる上質な医療の提供を目指しているため、対人以外の業務は効率化やタスクシフト、タスクシェアに取り組んでいます。
そのような状況の時に、「P-CUBE n」をホームページで見て問い合わせし、デモンストレーションで、改善ができるイメージが持てたので導入を決めました。
導入後の成果①
訪問時は患者さんのために時間を使えるよう、課題を解決
在宅医療専門部を中心に薬剤指導や在宅における訪問薬剤指導(居宅療養管理指導)などを行っています。在宅医療専門部には、薬剤師とケアマネージャーのダブルライセンスを保有する薬剤師が複数名所属し、在宅に置けるターミナルケア、IVHや麻薬疼痛緩和ケア等、医療制度のフォローができる体勢で24時間365日湘南地域へ貢献しています。
- 「P-CUBE n」導入後の成果を教えてください -
薬歴の入力内容が報告書に転記され、報告書作成にかかる時間が1/2に
年間4,000件の在宅(居宅療養管理指導)業務実施に伴い、訪問薬剤管理指導報告書の作成は膨大です。従来は報告書を作成するために、スタッフが多くの残業をしていました。電子薬歴側で入力した内容を報告書へ連携することは行えますが、報告したい内容を報告書の該当項目に転送することができないため、連携後の報告書を再度見直しして内容を修正する手間がかかっていました。
「P-CUBE n」では薬歴の入力内容を報告書の該当項目へ正確に転記されるため、伝達事項を補足する程度です。転記された内容はほぼ修正することがなく、残業は1/2以下に減りました。 また、医療機関ごとにニーズが異なる報告書の項目にも、予め報告書のフォームをカスタマイズしておく事で、様ざまな医療機関との連携もスムーズに行えています。
POINT
電子薬歴や訪問時にタブレットで入力した情報を報告書へ転記
電子薬歴や訪問時にタブレットで入力した情報を報告書へ転記
在宅医療におけるやり取り情報を訪問報告書や計画書へ正確に転記することができ、効率化と生産性を向上します。
疑義照会履歴検索機能を活用し、在宅業務を効率化
疑義照会も在宅業務での課題でした。疑義照会をして、処方内容の修正を了承いただいても、翌週の処方箋は疑義照会前と同じ内容で発行され、今週も疑義照会を行う繰り返しでした。要因としては、医療機関側で疑義照会を行った記録が連携されず、変更前の処方内容をDo入力されていたためですが、「P-CUBE n」の疑義照会履歴検索機能を活用して、医療機関ごとに前週の疑義照会の内容を抽出、医療機関へ提出することで照会件数が格段に少なくなりました。この機能も在宅業務における効率化につながっています。
POINT
医療機関と疑義照会の内容を連携して照会回数を減らす
医療機関と疑義照会の内容を連携して照会回数を減らす
期間や医療機関を設定して、疑義照会の履歴を抽出することができる「疑義照会履歴検索機能」。
疑義照会の情報を医療機関と連携する事で、照会を繰り返す事がなくなります。これによって、処方箋発行元の医療機関も受付する薬局も共に効率化が見込まれます。
導入後の成果②
フォローアップは患者さんのメリットを視える化することで広がっています
- 服薬フォローアップ実施に向けた取り組みを教えてください ー
フォローアップは患者さんにも価値を視える化し、1ケ月で30名に
在宅業務での効率化が進みだした頃、薬剤使用期間中の患者フォローアップの義務化への対応についても、どのように薬局で本格的に取り組もうかと考えていました。
丁度その頃に、担当のインストラクターの方から「P-CUBE n」に標準搭載されている患者さんへの服薬フォローアップを目的とした機能「フォロナビ」の活用を提案いただき、あやみ薬局が提供する患者さん向けサービスのひとつとして運用の検討を始め、2022年6月中旬から店頭でのPOPや患者さんに利用メリットを伝えるなど、本格的に運用を始めました。運用から約1ケ月で30名の患者さんにご利用いただいています。
患者さんへのサービスとして 服薬フォローアップをスタート
子育てママやハイリスク薬を服用中の患者さん、薬剤師も安心できる
「フォロナビ」利用者の内、6~7割は小児のお母さんです。お子さまを持つお母さんは、薬の飲ませ方や取り扱いなどに慎重で不安を持たれることも多いため、薬剤師と繋がっている「フォロナビ」の利用について「これで気軽に相談できるね」と評価をいただいています。「フォロナビ」がLINEを利用していることも評価が高く、日常的に使っているサービスなので改めて操作を覚える必要がなく、連絡時間の気兼ねが不要な点も忙しい子育て世代のお母さん方の利用につながっているようです。
また、ハイリスク薬を服用中の方や初期に確認すべき内容や副作用の確認が必要な場合には、登録のメリットをお伝えしています。患者さんからの返信としては「変わりありません」などひと言の返信が大半ですが、「フォロナビ」の設問コンテンツを活用することで副作用などが出現していないことがわかるため、薬剤師の安心にもつながっています。
POINT
LINEを活用して、薬剤師も患者さんも負担なくフォローアップを実施
LINEを活用して、薬剤師も患者さんも負担なくフォローアップを実施
P-CUBEnに標準搭載している「フォロナビ」から、患者さんのLINEにメッセージを送信することができます。メッセージの送信時には、送信予約や自動メッセージなど、薬剤師と患者さんの手間と負担をかけずに行える機能を活用することで、継続性が高まります。
尚、LINEでのやりとりは、P-CUBEnと連携しているため、薬歴入力の必要はなく、トレーシングレポート作成まで効率的に行うことができます。
今後の展望
“NARRATIVE” に添った薬歴を作成し、エビデンスを活用したい
- あやみ薬局さまが目指す薬歴の活用について教えてください ー
目指す薬歴は、患者さん一人ひとりのストーリーに寄り添う医療 “NARRATIVE”(ナラティブ)に添った薬物治療や服薬指導の効果を発揮するために活かせるエビデンスの作成と活用です。
中には、外来から在宅へ変更する患者さんや入院した後に通院で薬局を利用される方もおられます。そのような患者さんについても薬局を初めてご利用になったきっかけがひと目で思い描けるような薬歴の活用を目指しています。
薬局利用の経緯を常に電子薬歴のメイン画面に表示
現在、「P-CUBE n」では、患者さんのストーリーが可視化できるように、薬歴の「継続性」を重視した運用を行っています。服薬指導において患者さんが言った事を、薬歴入力の際に右クリックで申し送りに転送・追記しています。それを行うことで、患者さんが “いつ、何を言っていたか?” の情報が一元的かつ時系列で整理されます。 “申し送り機能” は直近のみ限らず、過去に遡り継続性も持つことで、患者さんのストーリーを知ることができ、それが服薬指導にも活かされます。薬歴のメイン画面の右上に常時表示され、またポップアップされることから、使い勝手の面からも活用しています。この “申し送り” は、薬歴画面の右上に必ず表示されるので、見落とす事がありません。この機能の活用によって、入力しながら薬歴の整理ができるので操作の2度手間がなく、薬歴入力の効率化にもつながっていますね。
さて最後になりますが今後のP-CUBE nへの希望は、全ての薬局に合う電子薬歴はなかなか難しいと思いますが当薬局が目指す頭書きの作成と活用について強化して欲しいと言うことでしょうか。個別指導でも繰り返し指導されているように、病気になった時、そのときのメディケーション、そして2年後に発症して追加になったという患者さまのストーリーを頭書きで時系列に見ることが難しく、一元で疾患等のイベントが見える形に書き込むスペースも少ないのです。 現在は文字検索機能が重視されていますが、やはりこれからの地域包括システム、地域連携薬局での薬剤師の対人業務、 医師への報告、他職種連携などを考えるともう一歩進化していただけると嬉しいです。ユニケさんのことですからスグに対応されてくると思いますが。P-CUBE nの一層の進化を期待しています。
薬だけに依存しない健康を目的としたヘルスケアのエビデンスにも薬歴を活用したい
加速する少子高齢社会やネットにあふれる医療情報など、様ざまなテーマに向き合う、薬のプロフェッショナル集団として広く深く地域に貢献していきたいと考えています。「医薬食同源」のもと、食べるモノでカラダが作られていることを考える管理栄養士による「食」、生薬漢方や薬膳の相談や提案も一層の必要性を感じています。
ヘルスケア商品をカウンターに陳列
そして薬に頼ることなく身体を動かすことで病気にならないカラダ作りなど、薬だけに依存しないヘルスケアの提案にも薬歴が活用できると今まで以上に患者さん一人ひとりのストーリーを鮮明に描きながらかかりつけ薬剤師として患者さんに向きあえるものと考えています。
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